【ショバフェス】スキル発動中のスコア計算式は?【単発編】
本記事では「SHOW BY ROCK!! Fes A Live(ショバフェス)」の「スコアアップ系のスキルが単発で発動している時のスコア計算式」について調査した内容を紹介したいと思います。
この記事はこんな人にオススメ
・ スコア計算式に興味がある
・ 調査方法に興味がある
以前の記事で「コンボ補正を加味したスコア計算式」を紹介しましたが、「そこからさらにスキル効果を加味したスコア計算式」を導き出すことが本記事のテーマです。
また、結論は以下の通りです。
スコア = 初期スコア x ( 1 + コンボ補正 + コンボUP割合 ) x ( 1 + スコアUP割合 )
「スコアアップ系のスキルが複数発動している時のスコア計算式」は下記記事で紹介しています。興味がある方はこの記事の後に読むことをお勧めします。
それではいきます!
スキル発動中のスコア計算式を調査する環境
スキルが単発で発動する時のスコア計算式を調査する環境は以下の通りです。
- 調査対象スキル:コンボUP、スコアUP、ダブルUP
- やりこみ設定:100%
- ステージ効果:10%
- 楽曲:ブライトワールズノベル
- 楽曲難易度:HARD
- ノーツの処理:全てPERFECT判定
他のスキルについても調査が完了しましたら本記事に結果のみ追記します。
その後の調査で、その他のスキル「属性スコアUP」「タップスコアUP」「スワイプスコアUP」ついてもスコアアップ条件を満たしていれば「スコアUP」と同様に扱えることがわかりました。
コンボ補正を考慮したスコア計算式のおさらい
調査の前に、コンボ補正を考慮したスコア計算式をおさらいしておきます。
前回の記事ではコンボに関する調査内容を紹介しました。
記事の中では、ノーツを処理した時のスコアを以下の様に表していました。
スコア = 初期スコア x ( 1 + コンボ補正 ) ・・・(1)
コンボ補正・・・初期値0、コンボ数が50の倍数に到達する毎に0.05上昇
ここで注意したいのは、この式はスキルややりこみ設定、ノーツ判定係数などによるスコアアップ・ダウンの要素を除外し、あくまでコンボ数によるスコアの変化を純粋に評価するための式だということです。
それでは、この式にスキルの要素を加えるとどうなるでしょうか。その内容については次のセクションで説明していきます。
スキル単発発動中のスコア計算式の調査
それでは、コンボUP、スコアUP、ダブルUPについて、各スキルが単発で発動している時のスコア計算式を順に調査していきます。
なお、各スキル共に、効果の異なる3種類のスキルで調査しました。楽曲をプレイしてスキル発動中に処理したノーツの「スコアとコンボ数」を収集し、これらを元に「コンボ補正」と「スコア倍率(スコア/初期スコア)」を計算しています。
コンボUPスキル発動中のスコア計算式の調査
コンボUPが発動している時のスコア計算式を調査します。この時に収集・計算した各種データは下記表の通りです。
スコア倍率は小数点第3位を四捨五入しています。この表から、どのコンボUPスキルにおいても「コンボ補正の上昇に伴いスコア倍率も上昇している」ことがわかります。
コンボ補正 | スコア倍率 [コンボUP35%] | スコア倍率 [コンボUP29%] | スコア倍率 [コンボUP26%] |
---|---|---|---|
0.00 | ー | 1.29 | ー |
0.05 | 1.40 | 1.34 | 1.31 |
0.10 | 1.45 | ー | 1.36 |
0.15 | 1.50 | 1.44 | 1.41 |
0.20 | 1.55 | 1.49 | 1.46 |
0.25 | 1.60 | 1.54 | 1.51 |
0.30 | 1.65 | 1.59 | 1.56 |
0.35 | 1.70 | 1.64 | 1.61 |
もう少し詳しく見るため、この表をグラフで確認します。そうすると3つのデータにはそれぞれ線型性があったので、最小二乗法により直線の式(y = ax + b)を求めています。
最小二乗法で求めた直線が綺麗にデータ上に乗るということは(R2=1)、スキル発動中のスコア倍率は計算により出せると考えて良さそうだね。
ここで、代表として「コンボUP35%」の直線の式の傾きと切片の小数点第3位を四捨五入し、わかりやすいように文字と数字をその意味に置き換え、式を変形していきます。
y = 0.9996x + 1.3498
y = x + 1.35
スコア倍率 = コンボ補正 + 1.35
スコア/初期スコア = コンボ補正 + 1.35
スコア = 初期スコア×(コンボ補正 + 1.35)
スコア = 初期スコア×(コンボ補正 + 1 + 0.35)
スコア = 初期スコア×(1 + コンボ補正 + 0.35)
スコア = 初期スコア×(1 + コンボ補正 + コンボUP割合)
残り2つの式についても同様に変形できます。つまり、コンボUPスキルが発動している時のスコア計算式は以下のように表せます。
スコア = 初期スコア x ( 1 + コンボ補正 + コンボUP割合 ) ・・・(2)
ここで、アクティブスキル「コンボUP」の説明を思い出してみましょう。
説明には「コンボ補正○○%UP」とあり、助詞などが省略されているためやや分かりづらい表現ですが、補完すると「コンボ補正を○○%UPする」になるでしょうか。また、「コンボ補正」は割合ですので、「コンボ補正に○○%を加算する」にするとより分かりやすくなります。そして、式(1)、(2)を見比べると式(2)はまさに「コンボ補正」に「コンボUP割合」を加算していることがわかりますね。
スコアUPスキル発動中のスコア計算式の調査
スコアUPが発動している時のスコア計算式を調査します。この時に収集・計算した各種データは下記表の通りです。
スコア倍率は小数点第3位を四捨五入しています。この表から、どのスコアUPスキルにおいても「コンボ補正の上昇に伴いスコア倍率も上昇している」ことがわかります。
コンボ補正 | スコア倍率 [スコアUP33%] | スコア倍率 [スコアUP26%] | スコア倍率 [スコアUP24%] |
---|---|---|---|
0.00 | ー | ー | 1.24 |
0.05 | 1.40 | 1.32 | 1.30 |
0.10 | 1.46 | 1.39 | 1.36 |
0.15 | 1.53 | 1.45 | 1.43 |
0.20 | 1.60 | 1.51 | 1.49 |
0.25 | 1.66 | 1.57 | 1.55 |
0.30 | 1.73 | 1.64 | 1.61 |
0.35 | 1.80 | 1.70 | 1.67 |
スコアUPスキルにおいても、3つのデータにはそれぞれ線型性があったので、最小二乗法により直線の式(y = ax + b)を求めています。こちらも各直線は綺麗にデータ上に乗っています。
ここで、代表として「スコアUP33%」の直線の式の右辺をxの係数で括り、各小数の小数点第3位を四捨五入し、わかりやすいように文字と数字をその意味に置き換え、式を変形していきます。
y = 1.3308x + 1.3294
y = 1.3308x(x + 0.9989480012)
y = 1.33(x + 1)
スコア倍率 = 1.33(コンボ補正 + 1)
スコア/初期スコア = 1.33(コンボ補正 + 1)
スコア = 初期スコア×1.33(コンボ補正 + 1)
スコア = 初期スコア×(1 + コンボ補正)×1.33
スコア = 初期スコア×(1 + コンボ補正)×(1 + 0.33)
スコア = 初期スコア×(1 + コンボ補正)×(1 + スコアUP割合)
残り2つの式についても同様に変形できます。つまり、スコアUPスキルが発動している時のスコア計算式は以下のように表せます。
スコア = 初期スコア x ( 1 + コンボ補正 ) x ( 1 + スコアUP割合) ・・・(3)
ここで、アクティブスキル「スコアUP」の説明を思い出してみましょう。
説明には「スコア○○%UP」とあり、「コンボUP」よりはわかりやすい表現ですが補完すると「スコアを○○%UPする」つまり「スコアを〇〇%上乗せする」ということですね。そして、式(1)、(3)を見比べると式(3)はまさに「スコア」に「スコアUP割合」分を上乗せしていることがわかりますね。
ダブルUPスキル発動中のスコア計算式の調査
ダブルUPが発動している時のスコア計算式を調査します。この時に収集・計算した各種データは下記表の通りです。
スコア倍率は小数点第3位を四捨五入しています。この表から、どのダブルUPスキルにおいても「コンボ補正の上昇に伴いスコア倍率も上昇している」ことがわかります。
コンボ補正 | スコア倍率 [ダブルUP24%] | スコア倍率 [ダブルUP19%] | スコア倍率 [ダブルUP14%] |
---|---|---|---|
0.00 | ー | ー | ー |
0.05 | 1.60 | 1.47 | 1.36 |
0.10 | 1.66 | 1.54 | 1.41 |
0.15 | 1.72 | 1.59 | 1.47 |
0.20 | 1.79 | 1.65 | 1.53 |
0.25 | 1.85 | 1.71 | 1.58 |
0.30 | 1.91 | 1.77 | 1.64 |
0.35 | 1.97 | 1.83 | 1.70 |
ダブルUPスキルにおいても、3つのデータにはそれぞれ線型性があったので、最小二乗法により直線の式(y = ax + b)を求めています。こちらも各直線は綺麗にデータ上に乗っています。
ここで、代表として「ダブルUP24%」の直線の式の右辺をxの係数で括り、各小数の小数点第3位を四捨五入し、わかりやすいように文字と数字をその意味に置き換え、式を変形していきます。
y = 1.2392x + 1.5375
y = 1.2392(x + 1.2407198192)
y = 1.24(x + 1.24)
スコア倍率 = 1.24(コンボ補正 + 1.24)
スコア/初期スコア = 1.24(コンボ補正 + 1.24)
スコア = 初期スコア×1.24(コンボ補正 + 1.24)
スコア = 初期スコア×(コンボ補正 + 1.24)×1.24
スコア = 初期スコア×(コンボ補正 + 1 + 0.24)×(1 + 0.24)
スコア = 初期スコア×(コンボ補正 + 1 + コンボUP割合)×(1 + スコアUP割合)
残り2つの式についても同様に変形できます。つまり、ダブルUPスキルが発動している時のスコア計算式は以下のように表せます。
スコア = 初期スコア x ( 1 + コンボ補正 + コンボUP割合 ) x ( 1 + スコアUP割合) ・・・(4)
ここで、アクティブスキル「ダブルUP」の説明を思い出してみましょう。
説明には「コンボ補正〇〇%UPスコア□□%UP」とあり、「コンボUP」「スコアUP」の前述の内容を参考にすると「コンボ補正に〇〇%を加算し、スコアを□□%上乗せする」ということですね。そして、式(1)、(4)を見比べると式(4)はまさに「コンボ補正」に「コンボUP割合」を加算し、「スコア」に「スコアUP割合」分を上乗せしていることがわかりますね。
ダブルUPを「コンボUP × スコアUP」と考えると、コンボUPとスコアUPが同時に発動した時のスコア計算式も式(4)になることが予想できるね。詳しくは別の記事に書くよ。
以上より、各スキルが発動している時のスコア計算式を求めることができました。
ここで、式(2)、(3)は式(4)の「スコアUP割合」「コンボUP割合」をそれぞれ0にすれば求めることができるため、スキル発動中のスコア計算式は以下の様に表せます。
スコア = 初期スコア x ( 1 + コンボ補正 + コンボUP割合 ) x ( 1 + スコアUP割合) ・・・(5)
まとめ
今回は「スコアアップ系のスキルが単発で発動している時のスコア計算式」について調査しました。
結局、式(1)をベースとして、スキルの説明通り「コンボ補正を加算する」「スコアを上乗せする」ことでスキル発動中のスコア計算式が求められることがわかりました。
また、前回の記事では『「0.05 × ( コンボレベル − 1 )」を「コンボ補正」と考えることができる』として式(1)を立てていましたが、今回の調査でコンボUPやダブルUPのスキルの説明通りにスコアを計算できていることが、その様に考えた根拠になっていたというわけです。
もともと、「コンボ補正」という用語はゲーム内では説明されていないと思いますが(私が知る限り)、コンボUPやダブルUPのスキルの説明欄に書かれている以上、ヘルプなどにその説明があっても良いと思うのですが。。。
リズムゲームでは「コンボ補正」って周知されている用語なんでしょうかね。
以上、最後まで記事を読んでいただきありがとうございました。
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